名古屋の質屋イトウ質店のブログです。
本日のお話は、クリソベリル・キャッツアイ/金緑石(CHRYSOBERYL・CAT’S-EYE)についてです。
金緑石(CHRYSOBERYL・CAT’S-EYE)は、火成岩の大きな結晶ペグマタイトや
熱や圧力が作用した変成岩中から産出される鉱物です。黄色、黄緑色、緑色、褐色など様々な色をしています。
その金緑石の中で、研磨によってネコの目のように細い明るい光の筋が見えるものを
クリソベリル・キャッツアイと言い、希少な宝石として扱われています。
本来キャッツアイというのは、ネコの目のように光る効果のことを言います。
トルマリン、オパールなどにキャッツアイ効果が見られますが、トルマリンキャッツアイなどと、
宝石名の後にキャッツアイを付けて呼ばれ、単にキャッツアイと言うとクリソベリルキャッツアイを指します。
キャッツアイ効果を持たないただのクリソベルはさほど高価ではありませんが、
キャッツアイ効果が現れると、何百何千倍の値段で取引される宝石になります。
産地はブラジル、スリランカ、マダガスカルなどで、日本での需要が非常に高いので、
日本国内の宝石店などでは比較的見かけられますが、宝石ではないクリソベリル自体の年間供給量が
1万カラットに満たず、キャッツアイは年間1千カラットは産出されていない希少な宝石です。
同じクリソベルの中には光源により色の変わるアレキサンドライトという宝石もあります。
変色効果とキャッツアイ効果の両方を併せ持つ、アレキサンドライトキャッツアイと呼ばれるものは
さらに希少で、ダイヤモンドを凌ぐ値段がつくこともあるそうです。
クリソベリル・キャッツアイのお話でした。