イトウ質店ブログ

質屋の豆知識『質屋と落語 その1』

名古屋の質屋イトウ質店のブログです。

本日は、『質屋と落語 その1』です。

落語は、江戸時代の日本で成立し、現在まで伝承されている伝統的な話芸の一種です。

落語という名前が定着したのは明治に入ってからのことですが、元々「落とし噺」といい、
落ちのある滑稽なものを指し、元禄期に辻(上方)や座敷(江戸)で人びとを集めて
噺を聞かせたのが落語家(噺家)の始まりとされています。

おもしろみのある話という意味では『竹取物語』、
または『今昔物語』や『宇治拾遺物語』の説話にまでさかのぼります。

滑稽な話を集めた本としては、
京都誓願寺の安楽庵策伝が京都所司代の板倉重宗に語った話をもとに作られたという
元和9年(1623年)の『醒睡笑』があります。
『醒睡笑』は全8冊から成る笑話集で、収載された話は約1,000話におよんでいます。
収載された話は最後に落ちがついており、現在の小咄もみられ、
また、この本に収載された話を元にして
『子ほめ』『牛ほめ』『唐茄子屋政談』『たらちね』など
現在でも演じられるはなしが生まれているところから、
策伝は「落語の祖」といわれています。

落語には、大きく江戸落語と上方落語の流れがあり、
両者には、演目の内容や落ち(サゲ)、小道具、また慣習などに違いがあります。

落とし噺(滑稽噺)と人情噺に大別され、他に芝居噺・怪談噺・音曲噺があります。

江戸期から明治期ごろまでに原型が成立し、
太平洋戦争終結頃までの時期に演出が確立した演目を「古典落語」と言い、
作者もしくは初演者以外の噺家が演じることは少なく、多くは現代的な事象を扱い、
また社会の動向に機敏に反応した時事的な作品や風刺性の強い作品を
「新作落語」と言うこともありますが、その厳密な定義は難しいとされます。

何度か書きましたが、質屋は江戸時代から昭和の初めにかけては
非常に庶民の生活に密着した金融機関的存在だったわけですから、
当然のことながら落語にもちょくちょく登場します。

具体的な内容は次回以降触れたいと思います。今回はさわりで。

『質屋と落語 その1』でした。

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